協和発酵キリン<4151、株価 - チャート>は16日、同社社員による医師主導臨床研究への不適切な関与が判明し、外部専門家による社外調査委員会を設置したと発表した。
同社によると、札幌東徳洲会病院(札幌市)の医師が実施した腎性貧血治療剤「ネスプ注射液」にかかる医師主導臨床研究に対するもの。同研究は、12年11月ごろから準備作業が始まり、13年8月ごろに中断され現在に至っているという。その過程において、同社の一部社員が研究の実施計画書の作成段階から関与していたほか、当該医師から臨床検査結果を受領し、データの入力を代行していたとする。提供された臨床検査結果には、一部患者の個人情報が含まれており、同社の社員が保管していたという。また、同社の社員は、臨床検査結果を解析する作業も行っていたが、解析後の研究結果の学術論文としての公表や、同社製品の広告宣伝における利用の事実はないとしている。
16日の終値は、前日比18円安の1181円。