<ユーロ圏債券> 低格付け国債の利回りが総じて低下した。欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測を背景に、一連の国債入札で堅調な需要を集めたことが支援した。

スペインが初めて発行するインフレ指数連動債には、200億ユーロ超の需要が集まったほか、イタリアは中期・超長期債の入札で、目標の上限である72億5000万ユーロ(100億ドル)を調達した。ドイツ、オランダの国債入札も無難に消化された。

ECBの追加緩和観測をめぐっては、ダウ・ジョーンズが独連銀が来月の利下げを支持する見通しと報道。関係筋はロイターに対し、独連銀は必要であればECBの政策行動を後押しする用意があると明らかにした。

ユーロ圏の国債利回りは横ばいから小幅上昇して取引を開始したが、直近では1─6ベーシスポイント(bp)低下。スペイン、アイルランド、イタリアの国債利回りは過去最低水準に迫った。

半面、ギリシャ10年債<GR10YT=RR>は唯一、利回り低下の流れに逆行。16bp上昇の6.42%をつけた。

独連邦債10年物<DE10YT=TWEB>利回りは、4bp低下の1.42%と、50週間ぶりの水準をつけた。