上げ幅は一時280円を超え、取引時間中では5月2日以来、5営業日ぶりに1万4400円台を回復したが、買い戻しが一巡すると上値を追う材料が乏しく、高値圏でもみあう展開となった。

世界的な株価上昇に取り残された日本株もようやく出遅れ修正の動きとなったが、自動車、不動産、金融などに海外勢の買いが入った程度で、全般に実需の買いは力不足だった。東証1部の前場売買代金は8109億円と引き続き低調。先物への買い戻しが中心で裁定買いが入り指数を支えた。

国内から株高を後押しする材料は乏しく、節目の1万4500円付近では戻り売り圧力も強いとの見方が多い。市場では「日本株は引き続き為替との連動性が強く、円安進行を誘う政策出動がなければ上値は限られる」(中銀証券本店営業部次長の中島肇氏)との声が出ていた。