バンコクのSET指数<.SETI>は0.1%安で終了。内閣が総辞職に追い込まれれば、政治的空白が生まれるとの懸念から値を下げていたが、判決後に値を戻した。
タイ憲法裁判所が7日、インラック首相が憲法に違反したとの判断を下し、首相に失職を命じる判決を言い渡したため、同国は政治的混乱の度合いを深めている。
インラック首相に対する判決後、バーツ<THB=TH>はジリ高となった。大半のアジア新興諸国の通貨も値を上げた。アナリストらによると、タイの政治的安定の兆候が全くないなか、投資家らはタイの金融市場に対して警戒感を示している。
アドバンスト・インフォ・サービス<ADVANC.BK>やPTT・エクスプロレーション・アンド・プロダクション<PTTEP.BK>などの大型株が下げを主導。CPオール<CPALL.BK>が約2%高となるなど割安な成長株が安値拾いの買いを集めた。
ノムラ・パタナシンのアナリストによると、バンコク市場は軟調な相場が見込まれ、目先のSET指数の下値支持線は1380、1361とみられる。
ジャカルタ市場の総合株価指数<.●●SE>は0.6%高で引けた。インドネシア中央銀行が翌日の政策決定会合で政策金利を据え置くと見込まれる中、ラクヤット・インドネシア銀行<BBRI.●●>などの銀行株が買われた。
クアラルンプール市場の総合株価指数<.KLSE>は横ばいで終了。マニラ市場の主要株価指数PSEi<.PSI>はこの日の安値近辺で取引を終えた。