日本取引所グループ <8697.T>は28日、2015年3月期の当期利益が前年度比29.6%減の210億円になるとの予想を発表した。グループ統合の効果で営業費用の減少を見込む一方、株式取引が活発だった前年度に比べ、売上高に当たる営業収益の反動減を見込んでいる。

株券の一日平均売買代金は、前年度比28.7%減の2兆1000億円への落ち込みを想定している。14年3月期は前の年度に比べ88.8%増の2兆9471億円と大幅に伸びたが、これの反動減となる。

売上高に当たる営業収益の予想は同20.0%減の930億円、営業利益予想は同32.5%減の345億円とした。1株当たりの年間配当金は、36円と予想する(前年度は1株43円)。

JPXは同日、15年3月期から国際会計基準(IFRS)の適用を予定しているとも発表した。これによる影響を加味すると、のれん償却費がなくなることなどが各利益を35億円押し上げ、営業利益は前年度比25.7%減の380億円、当期利益予想は同17.9%減の245億円となる。