前場の東京株式市場で日経平均は反落。下げ幅は一時200円を超えた。前週末の米国株安や強含みの円相場を受けて輸出株に売りが先行。休日の谷間で市場参加者が少ない中、先物にややまとまった売りが出て下げ幅が拡大した。

今週は国内で30日の日銀金融政策決定会合、米国では29─30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や重要経済指標の発表などイベントが多く、売り一巡後も戻りは限定的だった。

25日に決算を発表したホンダ<7267.T>やデンソー<6902.T>が2015年3月期見通しへの失望売りで下げたことから、トヨタ<7203.T>、日産<7201.T>などにも下落が波及した。会社側の慎重予想はある程度織り込まれていたが、日本企業の保守的予想に慣れていない一部の海外投資家などが売りを出したとみられている。

市場では「今週は日米で重要イベントが多いが、市場の期待は高まっていない。日経平均は予想PERなどからみて1万4000円以下を売り込むのは難しいが、もう少し日柄調整は必要だろう」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。