この日発表された経済指標では、3月の鉱工業生産指数のうち、製造業の生産は前月比0.5%上昇し、寒波の影響で停滞していた経済活動が勢いを増していることが示された。だが3月の住宅着工件数は前月比2.8%増の年率94万6000戸と、市場予想の97万3000戸を下回った。
欧州中央銀行(ECB)当局者による追加の金融緩和を示唆する発言の効果が減退し続けていることも、ユーロが対ドルで持ち直す動きを下支えしたという。
<債券> 株価上昇を受け国債が売られ、利回りが上昇した。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で米経済に対する楽観的な見方を示したことも国債の売りを誘った。
このところの経済指標で米経済の全般的な力強さが示されるなか、イエレン議長はこの日の講演で、米経済は2016年終盤までに完全雇用を回復し、インフレもより健全な水準に戻ることが「かなり妥当」となっていると指摘。事実上のゼロ金利政策を維持する期間については、米経済が雇用およびインフレに関するFRBの目標からどの程度かい離しており、目標達成までにどの程度要するかに左右されるとの考えを示した。
イエレン議長の講演を受け、FRBの金融政策に最も大きく影響を受ける傾向のある5年債と7年債が下落。