<為替> ドルがユーロに対して一時上昇したが、その後伸び悩んだ。ウクライナ情勢が緊迫し米国債利回りが低下した影響で、ドル買いが後退した。

ウクライナ政府が東部で親ロシア派武装勢力に対する強制排除に乗り出し、ロシアはウクライナが内戦の瀬戸際にあると宣言した。

このため米国債に逃避買いが入って利回りが低下し、ドルの需要が減退した。

欧州中央銀行(ECB)幹部からはここ数日、デフレ阻止のために追加金融緩和に踏み切る可能性を示す発言が相次いでいたが、その影響が薄れてきたこともユーロを下支えした。ユーロは、ドイツの欧州経済センター(ZEW)が発表した4月の独ZEW景気期待指数が下落したため下げる場面があったが、その後持ち直した。

<債券> ウクライナ情勢をめぐる緊張が高まったことを受け、安全資産とされる米国債に買いが入った。朝方発表された4月のニューヨーク州製造業業況指数が低下したことも買いにつながった。

ウクライナ政府がこの日、東部で警察署や行政庁舎を占拠している親ロシア派武装勢力に対する強制排除に乗り出したことで、地政学的リスクが高まった。