新薬の創出を目指して、特定のイオンチャネル(細胞膜上にイオンの通り道を形成する膜貫通型のタンパク質)を標的とした創薬研究に関するもの。既に同社と旭化成ファーマは2013年11月に共同契約を締結しており、新薬探索に関する共同研究を進めてきた。このたび、同社は一定の共同研究成果を達成してマイルストーン収入を受け取り、新たな段階の共同契約を締結した格好。
なお、同契約により、研究成果に応じたマイルストーンを受け取る権利を得るほか、新たに契約一時金を受領するが、2月14日に公表した今期業績予想は据え置いている。 2014年12月期の業績は、売上高が前期比31.6%増の3.00億円、営業損益が16.84億円の赤字、純損益が2.82億円の赤字を見込んでいる。
同社は、ファイザー日本法人の中央研究所がファイザーから分離独立して設立された創薬開発型のバイオベンチャーである。医薬品の中核となる化合物を創出し、その特許を製薬企業にライセンスアウト(導出)して収入を得るビジネスモデルである。
「イオンチャネル」を作用点とする医薬品の開発に強み。効果や安全性の点で期待の大きい「イオンチャネル」分野は、難易度も参入障壁も高いとされているが、同社はファイザーから継承した豊富なノウハウや人材などを活用して、他社をリードする立場にある。