バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが発表した3月のファンドマネジャー調査によると、投資家の資産配分のうち株式の比率が15カ月ぶり低水準となったことが分かった。キャッシュの比率は高水準で維持されている。ウクライナ情勢が緊迫化し、リスク志向が後退した。
株式に対するオーバーウエートは差し引き36%で、前月の45%から低下した。一方、債券に対しては差し引き53%がアンダーウエートとした。前月はこの比率が55%だった。
調査対象はファンドマネジャー192人で、運用資産総額は5090億ドル。
地政学的なリスクが金融市場の安定を最も脅かす恐れがあると回答した投資家は約81%だった。
バンカメメリルの欧州投資戦略責任者、ジョン・ビルトン氏は「世界全体で共通のリスク要因が再浮上した」と指摘し、「ロシアとウクライナの問題が影響していることは明らかだ」と述べた。
ロシアに対する投資姿勢はニュートラルで維持された。ただし、バンカメメリルはサンプルが限られていると指摘した。