14日の米国株式市場は続落。クリミア自治共和国で16日に予定されるロシアへの編入の是非を問う住民投票実施を控え、緊張が高まるなか、売りが優勢になった。
ダウ工業株30種<.DJI>は43.22ドル(0.27%)安の1万6065.67ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は15.02ポイント(0.35%)安の4245.40。
S&P総合500種<.SPX>は5.21ポイント(0.28%)安の1841.13。終値で2日連続で節目となる1850ポイントを下回った。
週間ではS&P500が2%下落、今年1月下旬以降で最も大幅な値下がりとなった。ダウ平均は2.4%、ナスダックは2.1%、それぞれ下げた。
ケリー米国務長官はこの日、ロシアのラブロフ外相とロンドンで6時間にわたり協議を行った。ケリー長官は、ラブロフ外相と「直接かつ率直に」話し合ったとした上で、クリミアでの住民投票について、米国、国際社会ともその結果を認めることはないと強調した。
こうしたなか、ロシアはこの日、新たな軍部隊をクリミア半島に派遣するなど、住民投票を前に緊張が激化。株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)<.VIX>は9.9%上昇し17.82をつけた。
個別銘柄では、食品のゼネラル・ミルズ<GIS.N>が2.4%安。厳しい競争を背景に四半期業績がアナリスト予想を下回るとの見通しを示した。
ティーン向けアパレル小売りのエアロポステール<ARO.N>は20.1%急落。四半期決算は5期連続の赤字となった。
一方、市場予想を上回る決算を発表したタイヤメーカーのクーパー・タイヤ&ラバー<CTB.N>は6.7%値上がりした。
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は約67億株となり、3月の平均である69億株を下回った。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値 16065.67(‐ 43.22)
前営業日終値 16108.89(‐231.19)
ナスダック総合<.IXIC>
終値 4245.40(‐15.02)
前営業日終値 4260.42(‐62.91)
S&P総合500種<.SPX>
終値 1841.13(‐ 5.21)
前営業日終値 1846.34(‐21.86)