またしても、外国人による生活保護費の不正受給が明らかになった。
東京都足立区で韓国人クラブを実質的に経営し、3年間で
1億円超を売り上げていた韓国籍の朴順京(58)と、夫で会社経営の
沼田三規雄(64)の両容疑者が2月、警視庁に詐欺容疑で
逮捕された。妻は高級車を乗り回し、夫はオートレース場の貴賓席を
購入するなど「生活保護貴族」ともいえる暮らしぶり。受給を
続けるために巧みに口裏を合わせていた。警察当局は同種事案の
摘発を強化しているが、「氷山の一角」(捜査幹部)にすぎない。
■国産高級車、毛皮のコート…店名は「貴族」
埼玉県境にほど近い東京都足立区竹の塚。東武スカイツリー
ライン竹ノ塚駅前の雑居ビルで、韓国人クラブ「クラブ貴族」の看板が
オレンジ色の妖しい光を放っていた。
2月7日夜、警視庁組織犯罪対策1課の捜査員らが店内に
踏み込み、朴容疑者やホステスらを
連行していった。金曜日とあって、店はにぎわっていた。
朴容疑者は店近くの3階建てマンションから、毎日のように
国産の高級車で通っていた。いつも派手な化粧で、毛皮のコート。
店名通りの貴族的な生活も、不自然ではないようにみえる。
だが、朴容疑者が生活保護費を受給していたとしたら、話は違ってくる。
組対1課に逮捕された朴容疑者は夫の沼田容疑者と
共謀し、収入があるのに無職と偽って足立区役所に
生活保護費を申請。
平成24年8月以降に少なくとも計約230万円の
生活保護費を不正受給していた疑いがもたれている。
貴族は貴族でも、「生活保護 貴族」だったのだ。
捜査関係者によると、朴容疑者らはおおむね容疑を認めている。
■名義上の経営者は交際相手 韓国で住宅購入か
クラブ貴族は22年ごろに開業し、名義上の経営者は朴容疑者の
交際相手で、マンションに同居する日本人男性だった。ところが、
組対1課の捜査で、朴容疑者が売り上げやホステスの管理を
一手に引き受けていたことが確認された。
ホステス十数人を抱え、客単価が1万円を超えることもある人気店で
、約3年間で1億円以上を売り上げていた。日本人男性は
任意聴取に「実質的に朴容疑者が経営していた」と打ち明けており、
組対1課は風営法違反容疑での立件も検討している。
別居している夫の沼田容疑者にも葬儀業のほか、
廃品回収業などで年間数百万円の収入があった。
貴族的な生活では朴容疑者に
負けず劣らずで、パチンコ店などに頻繁に出入りしていたほか、
埼玉県川口市のオートレース場の会員制特別観覧室(貴賓席)を
購入し、通い詰めていた。
朴容疑者が韓国に住宅を購入したとの情報があり、
組対1課は不正受給した生活保護費の一部が充てられた可能性もあるとみて、
裏付けを進めている。