歌舞伎の家に生まれたから、歌舞伎役者にならなくちゃいけない。きっといろいろな制約があるんだろうと想像される方も多いですよね。でもそれはあくまでも“歌舞伎”という世界に対してもたれがちな固定概念であって、実際はそうでもなかったりするんです。歌舞伎はもともとなんでも取り入れる精神があったものなんです。江戸時代まで行くと、今日あった悲惨な事件を受けて、明後日には新しい芝居が上演されていた時代もあったんですよ。そうして最近では、古典とともに新しい作品をやらなくては、という流れになってきました。

出典 朝日新聞出版 最新刊行物:フリーペーパー:ジェイヌード