「ぼくの経験では、二十代から三十代あたりがいちばん油ののりきった時期で、次から次へとアイディアが出てきました。プロ作家になった初めのうちは、かきたいまんがとか、その材料を手帳にメモしておいても、これをかききってしまったら、あとはどうなるのだろうというような恐怖感がたえずありました。ところが、かけばかくほど次つぎとアイディアは出てくるものです。(略)四十歳を過ぎると、今までの経験などが武器になってくれても、アイディアの出方などはおとろえてきます。それをおぎなう意味でも、できるだけ精力的に、次つぎと作品を作り出していかなければならないと思うのです」

出典 藤子・F・不二雄のまんが技法