「「まんがをかく」という作業は、情報やアイディアをいろいろと取り入れ、そしてはき出すということのくりかえしといってよいでしょう。つまり、この世の中に、純粋の創作というものはありえないのです。 けっきょく、まんがをかくということは、一言でいえば「再生産」ということになります。 かつてあった文化遺産の再生を、まんがという形でおこなっているのが「まんが家」なのです。どんどん取り込んで、どんどんはき出していくという、視野を広く持ち、柔軟な考え方をしなければなりません」

出典 藤子・F・不二雄のまんが技法