「「人気まんが」をかこうとする時、かき手はふつうの人でなければならない、というのがぼくの考えです。 人気があるまんがということは、大勢の読者が喜んで読んでくれたということです。つまり、そのまんがのかき手と読者とのあいだに、共感を持つ部分がたくさんあったということなのです。ひじょうにかたよったものの見方や考え方をする人は、大勢の人の共感をえることができないということはいうまでもありません。(略)しかし、ただ単に「ふつうの人」だけであったのでは、まんがはかけません。プラスアルファーとして、なにか自分だけの世界を、最低ひとつは持っているべきなのです」