昔の漫才師なんてクズの集まりであってさ、「漫才師になりたい」っていうだけで世間から白い目で見られたし、そういう本人は顔が他人に笑われるほど悪くて家が貧乏に決まっていたもんだ。どうしようもない不細工で、貧乏だから上の学校にはいけない、で、あっちこっち流れ歩いて、しょうがねえから漫才師にでもなるかっていう程度だった。(略) それが(略)漫才ブームで大きな進化を遂げて、お笑いタレントが金をどんどん稼ぐようになり、若い連中が漫才を含めたお笑い芸人を目指し始めちゃった。奇妙な顔でアホなこといって笑われるパターンから、客を引っ張り回して笑わせるってパターンへと技術の革新が一気に進んだってこと。 要するに、金になる芸とならない芸とでは、進化のスピードに大きな差があるってことだね。

出典 こんな時代に誰がした!