川崎市教育委員会は川崎区内の全保護者宛てに7日夜、児童を一人で登校させないようメールと電話で連絡。区内の小・中学校計30校の通学路には8日朝、警察官約45人と警察車両22台が出動し、地元の防犯ボランティアらも見守る中、児童、生徒が緊張した面持ちで登校した。

 同支部に隣接する市立宮前小学校では午前8時ごろ、多くの児童が保護者に付き添われながら登校。同小2年男児に付き添った母親(35)は「子供もニュースを見て不安がっていた。細かい路地も多く、容疑者がどこかにいるかもしれないと不安。早く捕まってほしい」と話した。

 同支部のすぐ近くにある市立富士見中学校は、見守り時間を限定するため、午前8時10分から20分までの間に登校するよう生徒に伝えた。県警の依頼で付近を巡回していた防犯指導員の女性(78)は「10年ほど前にも地裁川崎支部で逃走事件があった。しっかりしてほしい」。犬を連れて散歩をしていた会社員の男性(55)は「これだけの警察官がいても見つけられないのか。態勢に不備があるのでは」と不信感をあらわにした。