仮面の男は、フランスで実際に1703年までバスティーユ牢獄に収監されていた「ベールで顔を覆った囚人」。
囚人は1669年に、ルイ14世の大臣からピネローロ監獄の監獄長サン・マールに預けられ、監獄長自ら世話をしたという。
実際には布製のマスクだったといわれ、それも人と面会する時にだけ着用させられていた。もし人前でマスクを取ろうとすれば、その場で殺害せよとの指示が出されていた。そのため、牢獄で世話をしていた者も囚人の顔を知らなかった。