眼科専門医が教える。眉間のしわに疲れ目は大敵

無意識に眉間にしわが寄り、機嫌が悪いのでは? 眠いの? 老けた? などと言われた経験はありませんか。鏡を見ると、そういえば眉間にうっすらしわができているような……。何か原因はあるのでしょうか。眼科専門医でみさき眼科クリニックの石岡みさき院長にお話を伺いました。

■目は遠くを見ているときが最もリラックスした状態

眉間のしわの原因について、石岡先生はこう説明します。

「原因の一つとして、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器の使用による疲れ目が挙げられます。目がしょぼしょぼする、目が重いなどの症状が出て、無意識に目を細める、眉間にしわを寄せるなどということがあります」

目が疲れると、しかめっ面、気難しそうな顔、不機嫌そうな表情になることがあるのですね。石岡先生は続けて、
「近眼なのに眼鏡をかけない、また度数が合わない眼鏡を使っていると、鮮明に見えないため、目を細めて何かを見ようとするでしょう。この場合も、眉間や額、目の周囲にしわが寄ることがあります」

思い当たります。では、疲れ目が原因の場合、どのように予防すればいいのでしょうか。
「デジタル機器を長時間使用する場合は、ブルーライトカットの眼鏡を使用し、1時間に一度は目を休めましょう。目は遠くを見ているときが最もリラックスした状態なので、遠くを眺めると効果的です。

デジタル機器の画面と目の距離はなるべく離しましょう。離すと見えにくい場合は、手元を見るのに適した度数の眼鏡やコンタクトレンズを使うようにします。近くを見るときや、度数の合わない眼鏡などは、ピント調節の筋肉が緊張している状態になり、長時間近くばかりを見続けると疲労が蓄積します。

それに、デジタル機器の画面を見ているときはまばたきの回数が減少しがちです。目が乾きやすくなって、いっそうと疲れやすい状態になります。目の疲れを感じたときは、ホットタオルで温める、ゆっくりと目をつむってから遠くを見るを数回繰り返し、少しでも目に潤いを与えましょう」(石岡先生)

そのほか、眉間のしわの原因について、石岡先生は次の例を挙げます。
「ハードコンタクトレンズを長期間使っている人に特徴的な、眼瞼下垂(がんけんかすい)という病気が原因のケースも多いです。まぶたの腱(けん)が伸びてまぶたが垂れ下がってくるのですが、まぶたを開けようとして額や眉間の筋肉を使うため、しわができやすくなると考えられます。

レンズをはずすときにまぶたを引っ張るように上げるからでは、と言われていますが、アイメイクをごしごし落とす、花粉症などでよく目をこする方にも見られる症状です。

額や眉間の筋肉は首や肩につながっているので、まぶたの垂れ下がりが肩こりや頭痛を引き起こす場合もあります。予防法は、目をこすらないことです。もし、まぶたのたるみや視界が狭くなったと気になる方は、眼科医に相談してください。

また、アラフォー世代は、老眼の初期で眉間にしわがより始めます。これは誰しも確実になる現象です。予防には、視力に合った眼鏡やコンタクトレンズを使用する、目の疲れがひどくならないようにしてください」

加齢には逆らえませんが、眉間にしわを作って不機嫌そうな顔に見られないためにも、目を休める、目をこすらないといったことに気を付けたいものです。

(岩田なつき/ユンブル)

取材協力・監修 石岡みさき氏。眼科専門医。医学博士。みさき眼科クリニック院長。横浜市立大学医学部卒、平成5年よりアメリカ・ハーバード大学に留学、眼の免疫の研究に従事。帰国後、東京歯科大学市川総合病院にて角膜・前眼部疾患について学ぶ。
http://www.misaki-eye.com/