意識してやめたい口呼吸「口臭だけでなく内臓疾患やうつ病の原因にも」

萌え系キャラが口を半開きにしたセクシーポーズが男性にはウケがいいようですよね。しかし、ここで問題となるのが口呼吸の弊害です。

歳をとるごとに口臭が悪化しますが、この悪臭の原因は汚れた靴下の原因物質と同じ「イソ吉草酸」。しばらく歯磨きをしない状態で口の中を測定すると、公衆便器の雑菌値にも相当するそうです。これくらい、私たちの口の中は常時不衛生なのですが、そのための防衛機能が唾液です。

ところが、口呼吸はこの唾液の分泌を阻止してしまうんです。

唾液には強力な消毒作用と毒消し効果があります。風邪薬にも使われるリゾチーム、ラクトフェリンや感染予防に役立つIgA(アイ・ジー・エー)、発がん物質を抑制するペルオキシダーゼも含まれ、唾液量を減らすということは自ら防衛機能を低下させているようなもの。

口の中が不衛生になって口内感染症を引き起こすとエネルギーを使い、倦怠感や疲労度が増し、放置しておくと「うつ状態」などメンタル面にも影響が出てくるそうです。

また、鼻は空気中に漂う外敵から身体を守るフィルターです。私たちが一日に吸いこむ空気の量は1万リットル。重さにして15キロぐらい。呼吸回数は2万回以上です。口で呼吸していると大量のほこり、チリ、ウイルス、細菌、カビなどを無防備に体内の奥まで侵入させることとなり、さらに異物の砦となるノドの扁桃が弱り、怖い二次感染を次々に引き起こす引き金にもなるんです。

■口呼吸は万病のもと
では、口呼吸しているとどんな病気になりやすくなるのでしょうか?口腔疾患(ドライマウス、歯列不正、顎関節症)、いびき、アレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、花粉症、アレルギー性鼻炎)、膠原病(関節リウマチ、全身性ループスエリテマトーデス、多発性筋炎)、腸疾患(胃炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、痔、便秘など)、尋常性乾癬、高血圧、腎臓病、風邪、インフルエンザ、冷え性、さらに、うつ病、うつ状態、パニック障害、全身倦怠感などなど!
口呼吸がこんなに多くの病気の誘因になっていると思うと怖いですよね。

■そこで、口呼吸を防ぐ方法
◎口を閉じて意識的に鼻で呼吸する
口呼吸はクセになってしまいますが、自分では気づきません。鼻に持病がある人でも意識的に鼻で呼吸するようにします。鼻を片方ずつ押さえて、鼻呼吸の訓練をするのも効果的です。
◎口角筋や顎の筋肉を鍛える
口の周りの筋肉が衰えると舌が下がって自然に口か開いてきます。「あ」、「い」、「う」に加え、舌を突き出した「べー」という口の動きで舌と口周りの筋肉を鍛えましょう。しっかり、口を開くのがコツです。
◎うつぶせ寝や横向きの寝方はやめる
腹ばいや一方だけに偏った横向きの姿勢を習慣にしていると、口呼吸になりやすくなります。抱き枕などは習慣化させない方が賢明ですよね。
◎意識的に前歯を使って噛むようにする
りんごやトウモロコシなど硬い食べ物を丸かじりすると、口が大きく開き、唾液が多く分泌され、噛む回数も増えて口角や舌の筋肉を鍛えることができます。これは口を閉じるための訓練にもなるのです。

口呼吸人口は総人口の約8割相当だそう。萌え系キャラだけでなく、実は知らず知らずのうちに口で呼吸しているんですね。口角筋と鼻呼吸にちょっと意識するだけで、多くの病気が防げるそうです。今日から生活習慣に取り入れてみませんか?http://netallica.yahoo.co.jp/news/20131108-01102351-mynaviw