8日の日経平均株価は前日比202円27銭安の1万4026円17銭で寄り付いたあと、やや下げ渋りの動き。寄り付きは、米国株安や円上昇を受け、売りが先行した。市場では、「外資系証券経由で電機、自動車株などに新規売り」(国内証券)との声が聞かれた。7日の米国株式市場では、米7-9月の実質GDP(国内総生産)速報値が市場予想の同2.0%増を大きく上回ったが、個人消費の減速から、景気の先行きに対する警戒感が台頭し、NYダウが急反落し、ナスダック総合指数は大幅続落。円相場が対ユーロ、対ドルで上昇したことも市場心理の後退につながった。
業種別では、トヨタ<7203、株価 - チャート>、スズキ<7269、株価 - チャート>などの自動車株や、シャープ<6753、株価 - チャート>、ソニー<6758、株価 - チャート>などの電機株が軟調。ニコン<7731、株価 - チャート>、シチズンHD<7762、株価 - チャート>などの精密株も安い。国際帝石<1605、株価 - チャート>、海洋掘削<1606、株価 - チャート>などの鉱業株や、DOWA<5714、株価 - チャート>、住友電工<5802、株価 - チャート>などの非鉄金属株も売られている。MS&AD<8725、株価 - チャート>、T&DHD<8795、株価 - チャート>などの保険株や、クレセゾン<8253、株価 - チャート>、アコム<8572、株価 - チャート>などのその他金融株も値を下げている。不動産株も安い。
個別では、13年12月期の連結業績予想を下方修正した住友ゴム<5110、株価 - チャート>や、14年3月期の連結業績予想を下方修正したニチイ学館<9792、株価 - チャート>が下落。14年3月期の連結利益予想を下方修正したエイベックス<7860、株価 - チャート>や、13年9月中間期の連結決算で一転赤字のA&D<7745、株価 - チャート>も売られている。
半面、タイヤ株で、13年12月期第3四半期(1-9月)の連結決算で営業利益56.1%増のブリヂス<5108、株価 - チャート>が堅調。個別では、13年9月中間期の連結利益予想を上方修正し、2円復配予定の宮地エンジ<3431、株価 - チャート>が急騰。13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を上方修正したMUTOH<7999、株価 - チャート>や、未定だった14年3月期連結業績は営業利益19.1%増を見込み、期末配当も3円実施予定の黒崎播磨<5352、株価 - チャート>なども上昇。
東証寄り付き前段階での主要外国証券経由の注文動向は、「6社ベースで、売り940万株、買い840万株で、差し引き100万株の売り越し」(外資系証券)。午前9時20分時点の東京外国為替市場は、1ドル=98円台前半(前日終値は1ドル=98円65銭-66銭)、1ユーロ=131円台後半(同1ユーロ=133円39銭-43銭)で取引されている。