国債先物は大幅続伸。前場から強含みとなり、円安・株高地合いに逆行。後場は、日銀国債買い入れオペで残存5年超10年以下の結果が強めだったことから、国債先物は上昇幅を拡大した。10月24日の直近高値(145円03銭)を上回り、5月2日以来約半年ぶりの水準に上昇し、一時145円13銭を付けた。現物債も長いゾーンがしっかり。長期金利は24日以来の0.6%割れ。日銀オペの結果が大きく影響し、銀行勢主体の積み増し需要が観測されていた。超長期ゾーンにも7年周り、長期ゾーンの基調の強さが波及。月末特有の年金勢などからの長期化需要が意識されていた。中短期ゾーンは動意薄。イールドカーブはブルフラット化の形状。市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)に関して、緩和縮小の見送りがメーンシナリオとなっている。
国債先物中心限月12月限の大引けは、前営業日比20銭高の145円12銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は同2.0bp低い0.585%に低下。
<クレジット市場>
政保債(地方公)10年 6.0─6.5bp
銀行債(みずほ) 5年 13─14bp
地方債(都債) 10年 7.0─7.5bp
電力債(東電) 5年 320─350bp
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、指標のiTraxxJapanシリーズ20のプレミアムは87ベーシスポイント(bp)、88bpと、前日の気配(87─90bp)から見て、やや低い水準で取引が成立した。米量的緩和の縮小(テーパリング)の後ずれ観測が強まっており、信用リスクを取るプロテクションの売りが優勢という。
<スワップ市場>スワップ金利(16時36分現在の気配)
2年物 0.26%─0.16%
3年物 0.29%─0.19%
4年物 0.33%─0.23%
5年物 0.38%─0.28%
7年物 0.52%─0.42%
10年物 0.78%─0.68%