30日後場の日経平均株価は前日比176円37銭高の1万4502円35銭と大幅反発。終値での1万4500円台は、22日(1万4713円25銭)以来、6営業日ぶりの高値水準となる。後場寄り付き直後は、戻り売りにやや伸び悩んだが、株価指数先物に比較的まとまった買い物が入ったこともあり、午後1時1分に1万4507円04銭(前日比181円06銭高)まで強含んだ。その後は、利益確定売りに上げ幅を縮める場面もあったが、終盤以降は根強い買いに支えられ、引き締まった。大引けには、TOPIXリバランスに伴うインデックス買いが流入したもようだ。
東証1部の出来高は34億8076万株。売買代金は2兆7213億円。騰落銘柄数は値上がり1067銘柄、値下がり598銘柄、変わらず89銘柄。
市場からは「日経平均は『マド』をあけて5日、25日の両移動平均線を回復し、良い形ではあるが、先物の需給に振らされている面が強く、実需主導とは一線を画す。当面は決算にらみの個別株物色が主体であり、レンジ内相場が続くとみている」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、海運大手3社の業績改善が伝えられ、郵船<9101、株価 - チャート>、商船三井<9104、株価 - チャート>などの海運株が上昇し、値上がり率トップ。13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を上方修正した明治海運<9115、株価 - チャート>は一時ストップ高の場面があった。オリックス<8591、株価 - チャート>、日本取引所(JPX)<8697、株価 - チャート>などのその他金融株も堅調。大和証G<8601、株価 - チャート>、野村<8604、株価 - チャート>などの証券株や、MS&AD<8725、株価 - チャート>、NKSJHD<8630、株価 - チャート>などの保険株も高い。JT<2914、株価 - チャート>、サッポロHD<2501、株価 - チャート>などの食料品株も物色された。トヨタ<7203、株価 - チャート>、日野自<7205、株価 - チャート>などの自動車株も値を上げ、SUMCO<3436、株価 - チャート>、駒井ハルテク<5915、株価 - チャート>などの金属製品株も引き締まった。
個別では、13年9月中間期の連結業績予想を上方修正したTAC<4319、株価 - チャート>がストップ高。14年3月期の業績予想を上方修正し、年間配当増額のタダノ<6395、株価 - チャート>や、14年3月期の連結業績予想を上方修正したエクセディ<7278、株価 - チャート>も堅調に推移。野村証券が投資判断と目標株価を引き上げた日農薬<4997、株価 - チャート>も高い。
半面、14年3月期の連結経常利益を上方修正したが、市場コンセンサスに届かなかった新日鉄住金<5401、株価 - チャート>や、冶金工<5480、株価 - チャート>などの鉄鋼株が下落。国際帝石<1605、株価 - チャート>などの鉱業株や、JAL<9201、株価 - チャート>などの空運株もさえない。極洋<1301、株価 - チャート>、ホクト<1379、株価 - チャート>などの水産農林株も安い。個別では、14年6月期第1四半期(13年7-9月)の連結決算で営業利益72.7%減のアイスタイル<3660、株価 - チャート>や、13年12月期の連結業績予想を下方修正したMRO<3064、株価 - チャート>が軟調に推移。アイロムHD<2372、株価 - チャート>、日精線<5659、株価 - チャート>、アクリーティブ<8423、株価 - チャート>などの下げも目立ったなお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が上昇した。