28日の欧州株式市場は小幅続落した。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和規模の縮小時期を占う上で手掛かりとなる米景気指標の発表を週内に控え、大掛かりな売買に慎重な姿勢が目立った。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は1.83ポイント(0.14%)安の1282.93。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は12.46ポイント(0.41%)安の3022.04。
市場関係者によると、30日の10月全米雇用報告(ADP)や、11月1日の10月米ISM製造業景気指数に注目が集まっているという。
ホテル経営世界大手のインターコンチネンタル・ホテルズ<IHG.L>は2.3%安、米国内での収益の伸び鈍化が響いた。
スウェーデンの施錠装置メーカー、アッサ・アブロイ<ASSAb.ST>は3.8%上昇、第3・四半期決算で収支が市場予想を上回ったことを好感した。
発電機レンタルのアグレコ<AGGK.L>も6%上昇した。好調な収益見通しを示したことが追い風となった。
市場関係者によると、欧州や日本、米国経済などに対する投資家の評価が前向きとなっている。
調査会社EPFRグローバルによると、23日終了週に欧州・スペインの株式ファンドに流入した新規投資資金は過去最高に達した。米デフォルト(債務不履行)をひとまず回避したことで、世界経済に強気の見方が広がった。