28日前場の日経平均株価は、前週末比151円51銭高の1万4239円70銭と反発した。朝方には、176円29銭高の1万4264円48銭を付ける場面もみられた。その後は、午前10時すぎと同45分ごろに1万4250円台まで戻すが、伸び悩む展開となった。為替市場はドル・円相場が一時1ドル=97円半ばと前週末に比べややドル高・円安で推移した。東証1部の出来高は10億3301万株で、売買代金は7463億円。騰落銘柄数は値上がり1187銘柄、値下がり431銘柄、変わらず137銘柄だった。

市場では、前週末の急落があった反動で買いが先行したが、ドル・円相場でドル高・円安が一服したことで手掛かり難となった。「今週は米国で29-30日とFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されることや、決算発表の本格化もあり、市場の反応を見極めたいとの心理が強いようだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

業種別では、日立<6501、株価 - チャート>やソニー<6758、株価 - チャート>など電機株、大和証G<8601、株価 - チャート>、野村<8604、株価 - チャート>など証券株が上昇。王子HD<3861、株価 - チャート>、日本紙<3863、株価 - チャート>などパルプ・紙株や、任天堂<7974、株価 - チャート>、凸版<7911、株価 - チャート>などその他製造株も高い。JR東日本<9020、株価 - チャート>、JR東海<9022、株価 - チャート>など陸運株、東洋紡<3101、株価 - チャート>、東レ<3402、株価 - チャート>など繊維株が買われた。横河ブHD<5911、株価 - チャート>、ニッパツ<5991、株価 - チャート>など金属製品株やクレセゾン<8253、株価 - チャート>、興銀リース<8425、株価 - チャート>などその他金融株も堅調。

個別では、前週末25日引け後に、13年9月中間期と14年3月期の連結業績予想を上方修正した日新電<6641、株価 - チャート>が急反発。同じく25日引け後に、13年9月中間期の連結決算で2ケタ減益となった日立ハイテク<8036、株価 - チャート>が、14年3月期予想を据え置き、悪材料出尽くし感から買いが優勢となった。そのほかでは、豆蔵HD<3756、株価 - チャート>、大豊建設<1822、株価 - チャート>、ローランド<7944、株価 - チャート>などが値上がり率上位に入っている。半面、新光電工<6967、株価 - チャート>が急反落。13年9月中間期と14年3月期の連結業績予想を引き上げたものの、上期の増益幅に比べ下期が小幅にとどまることから、下期の業績動向を警戒する動きが出たようだ。また、建設技研<9621、株価 - チャート>、高田機工<5923、株価 - チャート>、オプト<2389、株価 - チャート>なども安い。なお、東証業種別株価指数は全33業種が上昇した。