前場の東京株式市場で日経平均は反発。一時176円高となり、1万4200円台半ばまで値を戻した。外部環境の改善に加え、前週後半に下げた反動からリバウンドの動きが広がり、主力ハイテク株などを中心に堅調だった。

一方、中国短期市場の動向を見極めたいとして朝方の買い一巡後は上値の重い値動きが続いた。前週末の米国株式市場は続伸し、S&P総合500種<.SPX>が再び最高値を更新。外為市場では1ドル97円台半ばと目先的な円高進行が一服しており、投資家心理の改善につながったという。日立製作所<6501.T>やソニー<6758.T>などハイテク株に堅調な銘柄が目立ち、自動車や金融など他の主力株もしっかりとした値動きだった。

日経平均は23日の高値1万4799円28銭から前週末終値まで700円以上値下がりしており、値ごろ感や自律反発狙いの買いが入ったという。ただ「物色の柱がみえず、先物主導での買い戻しに過ぎない。日経平均は三角もち合いの収れんに向けた値動きが続いている」(松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)との冷静な声もあった。

中国の短期金利動向も警戒要因とされており、日本株の上値を抑える一因となっている。中国短期金融市場の7日物レポ金利は5.00%と前営業日終盤(5.21%)を下回って始まった。ただ上昇に転じた場合、日経平均先物への仕掛け売りを誘いやすく、投資家は手控えムードを強めているという。

個別銘柄では、KDDI<9433.T>が反発。2013年4─9月期が営業最高益との一部報道を材料視した。2013年9月中間期連結業績予想の上方修正を発表したローランド<7944.T>は年初来高値を更新した。半面、新光電気工業<6967.T>や野村総合研究所<4307.T>などは大幅安となった。

東証1部の騰落数は、値上がり1187銘柄に対し、値下がりが431銘柄、変わらずが137銘柄だった。

日経平均<.N225>

前場終値 14239.7 +151.51

寄り付き 14261.65

安値/高値 14194.42─14264.48

東証出来高(万株) 103301

東証売買代金(億円) 7463.67