二人の間にある根本的な問題が浮気発覚によって浮き彫りに
「IQの高い男性は、そうでない男性に比べて浮気をしないという研究結果が明らかになった」というニュースを、耳に挟みました。
それは、ロンドンスクールオブエコノミクスのKanazawa Satoshi教授(社会理学)の研究結果で、人間が進化する過程で知能が発達し、一夫多妻制から一夫一婦制に移行してきたことと関係があるというものです。そもそも研究したのがIQの高い男性ですし、賢い人なら浮気相手を選ぶ余裕があり、浮気がばれないような知恵もあるはず。お金と時間を自由に使える男性は浮気しやすい傾向にありますが、そういう男性は比較的IQが高いといえそうです。
しかしながら、以前取材したヘレン・E・フィッシャー博士の著書『愛はなぜ終わるのか』には「人間は浮気する生き物で愛は4年で終わる」と書かれていました。男だから、女だから、IQが高いから、低いから……にかかわらず、浮気する可能性は誰にでもあるようです。
また、浮気は自分だけでできることではないので、相手によっても状況は変わってくるでしょう。ただ、浮気心が芽生えたときにどう抑えるか、どう対処していくかが、人によって違うだけではないでしょうか。
「浮気した男を許すことができるのか?」という昔から続く男女の問題を取り上げた映画がありますので、ご紹介します。
□ 映画『噂のモーガン夫妻』
メリル・モーガン(サラ・ジェシカ・パーカー)は、マンハッタンで数千億円の物件ばかりを扱う不動産会社の女社長。ポール・モーガン(ヒュー・グラント)は、全米屈指の敏腕弁護士。二人はニューヨークの理想的なセレブカップルでした。夫の浮気が発覚するまでは……。冷えきってしまった妻の気持ちを取り戻そうとするポールが悪戦苦闘している最中、二人は殺人事件に遭遇して……!?
倦怠期や浮気の問題に悩むカップルが多いのは、アメリカも日本も、今も昔も変わりません。「夫の浮気」「殺人事件を目撃」「都会から田舎へ」と予想外のこと件が起こるたびに離れていた二人の心に変化が起こります。
主人公のカップルは夫の浮気をきっかけに破局の危機を迎えますが、根本的な問題はどこにあるのか。ちょっと辛口なのに、くすっと笑ったり、ほろりとさせられる絶妙な二人のやりとりに大人の愛の真実が隠されているラブストーリーです。
□ 映画『NIME』
イタリア、ローマにある映画スタジオ、チネチッタで天才映画監督グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)は頭を抱えている。撮影開始も間近だというのに、脚本は白紙のまま。苦しみの果てに、彼は自分の弱さを抱きとめてくれる女たちのもとへ逃げ込んでしまう。
女優だった妻は一番の理解者(マリオン・コティヤール)、すべてを忘れさせてくれるかわいい愛人(ペネロペ・クルス)、自分の映画に欠かせない美しき大女優(ニコール・キッドマン)、初めて男として目覚めさせてくれた娼婦(ファーギー)、甘えさせてくれたママ(ソフィア・ローレン)の思い出。そこにいるのは愛を選びきれない一人の男と、そんな男でも愛さずにはいられない女たち……。そしてクランクイン目前、グイドはある重大な決断を下すのだった……。
天才映画監督として世界的に有名な夫の周りにはセクシーで魅力的な女性が常にいること、彼がインスピレーションを得るために女性たちを必要としていることを理解している妻のルイザ。グイドもまた、「浮気した(している)けど、妻が好き」という状況を自ら作り出しているのです。
■世界は、男と女と愛でできているけれど……
浮気する人は多いけれど、離婚の申し立て理由の1位は男女ともに「性格が合わない」という結果に。ちなみに男性の理由は「1位 性格が合わない」、「2位 異性関係」、「3位 家族親族」、女性の理由は、「1位 性格が合わない」、「2位 暴力を振るう」、「3位 異性関係」となっています。
たとえば、彼の浮気が発覚したことで「いざとなると、平気で嘘がつける人だったの!? 」「『相手が強引に誘ってきた』『友達に無理矢理お店に連れていかれた』なんて、問題を起こすと人のせいにするんだ」「お詫びにプレゼントを買えば何でも許されると思ってる? もしかしてバカにしてるの?」などと、相手への信頼や尊敬の気持ちが揺らいでしまう女性が多いのです。
浮気のような破局の危機を迎えたときにどう対処すればいいのか。自分事だと笑えないし、冷静に分析なんて出来ないほど取り乱してしまうかもしれませんが、映画ではそれを学ぶことができます。http://netallica.yahoo.co.jp/news/20131025-00000004-allabout