恋愛作家に聞く!  80%の人が感じる「恋愛メンドクサイ」の理由とは?
携帯の普及が、恋愛メンドクサイに拍車をかけているそう

 前回は「恋愛メンドクサイ」の世間の声を調査しました。結果、実に80%以上の人が恋愛を面倒くさいと感じたことがあると判明。実は、その理由のひとつには社会的な背景が関係しているとか。その要因を、若者の恋愛事情に詳しい恋愛作家のアルテイシアさんに聞いてみました。

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「『恋愛が面倒くさい』と堂々と言える世の中になった…というのが、原因の一つとして考えられますね。80年代、90年代はバブルの名残もあり、『恋愛せざるは人にあらず』といった風潮が蔓延していました。そういった恋愛至上主義的な観念が、近年のライフスタイルの広がりによって崩れてきたのです。結果として『恋愛したくない人はしなくてもいい』と考える若者が増えたと考えられます」(アルテイシアさん)

 恋愛に対する価値観の変化が「恋愛メンドクサイ」の原因ということですね。でも、どうしてそのような価値観が広がったのでしょうか? 

「例えば、10年くらい前までは男同士で映画や旅行に行くと『ゲイじゃない?  』と疑われていたのが、今では自然になりましたよね。女性も昔は一人で外食していると『寂しい女』と見られていたのが、今は『おひとりさま』を歓迎する店が増え、一般的になっています。つまり、恋人がいなくても、十分に楽しめる世の中になったということに、各々が気付き始めたからではないでしょうか。その結果、『恋愛』を面倒だと思うようになっていったと考えられますね。

また、そんなおひとりさまを満喫する時代が長くなり、結婚する年齢が上昇したことも一因だと思います。『結婚は30歳までに』というプレッシャーが強かった時代には、焦りから結婚する人も多かったようです。今はそんなプレッシャーも希薄になってきていますよね」(同)

 前回のコラムでも「理想の相手に出会うための努力自体が面倒くさい」という意見がありました。昔の、『恋愛しなくてはいけない』という風潮が緩み始めたことで、手のかかる恋愛を後回しにする人が増えたんですね。

「さらに、今は携帯メールやSNSが普及したことで、恋人の行動を逐一チェックできるようになりました。ゆえに、『恋人に監視・束縛されるのが面倒くさい』と考える人も増えているようですね」(同)

 以前の『SNSは「浮気監視」ツール!?  恋人とSNSでつながるメリット・デメリット』にもありましたが、離れていても常に見られている気がして、面倒だと感じるのかも。ちなみに、こうした『恋愛メンドクサイ』の傾向に、男女差はあるんですか? 

「男性の方が面倒くさいと感じているようです。恋愛観が変わってきたとはいえ、『恋愛をリードするのは男性』という価値観は根強く残っています。男性は、恋愛をスタートさせるのは、やっぱり男性からと思っています。自ら動かないと始まらないとわかっていても、その一歩を踏み出すことを億劫と感じてしまうんですね。また、男性にはもともと『ひとり遊び』が得意な人も多いですし、『自分の世界を邪魔されたくない』という思いが強い。そのため、他人と密接な関係を築く『恋愛』を面倒くさいと感じるようですね」(同)

 恋愛が面倒だと思っている人に向けて、アドバイスをお願いします! 

「人生をロングスパンで考えて、本当に欲しいものを正直に見つめるという作業をすれば、恋愛を面倒くさいと思っている人も、臆病になっている人も、恋愛に対してドライブがかかるのではないでしょうか。東日本大震災以降『絆婚』という言葉ができたように『一人は嫌だ、パートナー(家族)が欲しい』という願望は多くの人が持っています。恋人がいなくても楽しめる世の中になったとはいえ、老後のことや災害時のことを考えれば、ずっと一人でいいと思う人は少ないはずです。面倒を感じず、長く一緒にいられるのは、自分と恋愛観が似たタイプ。過去に恋愛で失敗している人は、相手に合わせて生活や行動を変えざるをえず、それが面倒に感じるケースが多いようですので、そうならない人を探すと良いと思います」(同)

 恋愛が面倒くさい気持ちはわかるけれど、将来のことを考えるとずっと一人は確かに寂しいかも。もし、周りに「恋愛メンドクサイ」という人がいたら、将来のことを真剣に考えてもらうと、意識が変わるかもしれませんね。http://netallica.yahoo.co.jp/news/20131025-00000002-hitomebo