24日の米国株式市場は反発。この日の経済指標で連邦準備理事会(FRB)が量的緩和を維持するとの見方が強まったほか、好調な企業決算も支援材料となった。

米住宅建設第大手パルトグループ<PHM.N>は、決算発表の際に新規受注の減速が「短期的にとどまる」との見通しを示したことから7%高とS&P500種で最大の上昇となった。DRホートン<DHI.N>は2.1%高、ビーザーホームズ<BZH.N>も1.5%高。

米労働省が発表した新規失業保険週間申請件数は市場予想ほどは減少しなかったが、アナリストはカリフォルニア州で未処理となっていた申請への対応がなお継続していると説明した。マークイットが発表した10月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は景況感の改善がことし最も遅いペースとなった。

FRBが量的緩和策を継続するとの期待がことしの株価を支えている。

S&P500種は4営業日連続で終値の最高値を更新した後、23日に下落。米政府機関の閉鎖を解消する法案が成立した安心感や、FRBの緩和策縮小は数カ月先になるとの見方から株価は反騰に転じた。

BB&Tウェルス・マネジメントのシニア・バイス・プレジデント、バッキー・ヘルウィグ氏は「株価の上昇を下支える流動性の拡大が背景にあり、企業決算シーズンも悪くない」と話す。

ダウ工業株30種<.DJI>は95.88ドル(0.62%)高の1万5509.21ドル。

ナスダック総合指数<.IXIC>は21.89ポイント(0.56%)高の3928.96。

S&P総合500種<.SPX>は5.69ポイント(0.33%)高の1752.07。

短文投稿サイト運営大手ツイッター<IPO-TWTR.N>は取引終了後、7000万株を新規株式公開(IPO)する方針を示した。公開価格は1株当たり17―20ドルとした。公開価格に基づく時価は最大109億ドルとなる。

通期業績の予想を上方修正したフォード・モーター<F.N>は1.4%高。アップル<AAPL.O>は、著名投資家カール・アイカーン氏がティム・クック最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡の中で、早急に1500億ドルの自社株買いを実施するよう要請したことを受けて1.3%高となった。

一方、AT&T<T.N>は1.8%安、化学大手ダウ・ケミカル<DOW.N>は1%安、ゼロックス<XRX.N>は10.4%安。いずれも弱めの業績見通しが嫌気された。

セキュリティソフト大手シマンテック<SYMC.O>は第2・四半期の売上高と今期の業績予想が予想を下回り、12.7%安。

このほか、取引終了後に決算発表した米ネット小売り大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>は時間外取引で7.8%高、マイクロソフトは5.6%高となった。

二酸化チタン部門と関連事業のスピンオフを発表した化学最大手デュポン<DD.N>は3%上昇した。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>

終値         15509.21(+95.88)

前営業日終値    15413.33(‐54.33)

ナスダック総合<.IXIC>

終値         3928.96(+21.89)

前営業日終値    3907.07(‐22.50)

S&P総合500種<.SPX>

終値         1752.07(+5.69)

前営業日終値    1746.38(‐8.29)