23日の欧州株式市場は10営業日ぶりに反落。欧州中央銀行(ECB)が2014年に行う銀行の資産査定が厳しい内容になるとの見通しに加え、軟調な企業決算や業績見通しの引き下げなどが重しとなった。

FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は8.07ポイント(0.63%)安の1279.99。金融株の下げが目立った。

DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は28.61ポイント(0.94%)安の3017.16。

STOXX欧州600銀行株指数<.SX7P>が2.1%安。ECBはこの日、ユーロ圏の主要銀行128行に対し2014年に健全性審査を実施する方針を発表した。審査対象となる資産は予想より広範囲にわたり、必要なら是正措置を求める。

アッシュバートンの世界株部門責任者ベロニカ・ペクラナー氏は、政府債がかなり詳しく審査されることが意外だと指摘した。

自国のソブリン債を多く保有し、全般的にバランスシートがぜい弱なスペインやイタリアの銀行株が売り込まれた。

スペインのIBEX指数<.IBEX>は1.8%安、イタリアのFTSE・MIB指数<.FTMIB>は2.4%安。いずれも8月以来の大幅安となった。

個別ではオランダのハイネケン<HEIN.AS>が4.5%安。今年の一時費用計上前純利益が既存店ベースで1桁台前半の落ち込みになるとの見通しを示したことが嫌気された。

STマイクロエレクトロニクス<STM.PA>も8.9%急落。四半期決算が軟調となり、利益率目標の達成を半年先送りしたことが重しとなった。