中国政府系紙の上海証券報は23日、株価指数オプションのシミュレーション(模擬取引)が11月8日に始まると伝えた。リスクヘッジ手段を多様化し、一段の金融改革につなげるのが狙い。

同紙は中国金融先物取引所が会員向けに出した資料を基に、上海・深セン上場銘柄の値動きを示す滬深300指数<.CSI300>を対象にしたオプションの模擬取引を同取引所が行うと報道。期日にのみ権利行使が可能な欧州式で実施され、差金決済のみが可能となる。期間は5種類で試行される計画だ。

中国メディアはオプション取引が正式にスタートする具体的なスケジュールには触れていないものの、中国金融先物取引所は通常、模擬取引から2年以内に新たな金融商品の正式取引を始める。

株価指数オプションは、2006年に設立された同取引所による商品としては3番目となる。先月には国債先物取引を開始したほか、2010年4月には株価指数先物の取引を始めた。

景気減速に直面する中国は金融改革を成長エンジンととらえており、このほか、上海証券取引所は年内にも優良銘柄を対象にした個別株オプション取引の開始を計画している。