23日後場の日経平均株価は前日比287円20銭安の1万4426円05銭と3日ぶりに大幅反落し、安値引け。終値での1万4500円台割れは16日(1万4467円14銭)以来、1週間ぶりとなる。対ドル、対ユーロでの円強含みを受け、後場寄り付きから売りが先行し、再びマイナス圏入り。円高が進むにつれ株価指数先物にまとまった売り物が断続的に出て、下げ幅拡大の流れとなった。中国当局による金融引き締め観測が強まり、上海総合指数が下落したことも重しとして意識され、全面安商状となった。

東証1部の出来高は27億2733万株。売買代金は2兆2048億円。騰落銘柄数は値上がり233銘柄、値下がり1452銘柄、変わらず69銘柄。

市場からは「後場は為替連動で、先物主導の展開だ。現物株市場の指し値売り注文に大きな変化はないが、指し値買い注文が半減し、売り超の状態となり、先物の影響力が増した。この日の日経平均は5日線を割り込み、25日線にも接近し、ここを下抜けるようだと調整色が強まってくる。もっとも、基本的にはレンジ内の動きとみている」(準大手証券)との声が聞かれた。

業種別では、ブリヂス<5108、株価 - チャート>、住友ゴム<5110、株価 - チャート>などのタイヤ株が下落し、値下がり率トップ。王子HD<3861、株価 - チャート>、北越紀州<3865、株価 - チャート>などのパルプ紙株も値を下げた。9月売上速報が市場予想に届かなかった日東電<6988、株価 - チャート>や、日本ペイント<4612、株価 - チャート>などの化学株にも売りが継続。JR東日本<9020、株価 - チャート>、阪急阪神<9042、株価 - チャート>などの陸運株も軟調。三菱倉<9301、株価 - チャート>、住友倉<9303、株価 - チャート>などの倉庫株や、三菱地所<8802、株価 - チャート>、NTT都市<8933、株価 - チャート>などの不動産株も安い。三井住友<8316、株価 - チャート>、みずほ<8411、株価 - チャート>などの銀行株や、横河電機<6841、株価 - チャート>、太陽誘電<6976、株価 - チャート>などの電機株も売られた。

個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を下方修正したココカラF<3098、株価 - チャート>と大紀アルミ<5702、株価 - チャート>に売りが継続し、13年9月中間期の連結業績予想を下方修正したゼンリン<9474、株価 - チャート>も軟調に推移。神栄<3004、株価 - チャート>、ジャパンF<2599、株価 - チャート>、ユナイテッド海運<9110、株価 - チャート>などの下げも目立った。

半面、個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を上方修正した加賀電子<8154、株価 - チャート>がストップ高配分に値上がり率トップ。13年9月中間期の連結最終損益が黒字浮上と伝えられた東急建設<1720、株価 - チャート>や、逆日歩拡大の学情<2301、株価 - チャート>も堅調。ネクスト<2120、株価 - チャート>、MORESCO<5018、株価 - チャート>、アジア投資<8518、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は33業種すべてが下落した。