日経平均は続伸。26.67円高の14739.92円(出来高概算12億2000万株)で前場の取引 を終えている。22日の米国株式相場は、米量的金融緩和の縮小が始まるタイミングがず れ込む可能性があるとして終日堅調だった。シカゴ先物清算値は14770円、高いところ では14840円を付けており、これにサヤ寄せする格好から始まった。ただし、寄り付き 直後に14799.28円を付けた後は上げ幅を縮めており、直近戻り高値水準でのこう着をみ せている。 東証1部の騰落銘柄は値上がり数が過半数を占め、規模別指数では大型、中型、小型 株指数ともに上昇。ただし、日経平均構成銘柄は高安まちまちであり、連日で年初来高 値を更新しているソフトバンク<9984>がけん引している格好である。セクターでは非鉄 金属、その他金融、情報通信、医薬品、鉄鋼、その他製品がしっかり。半面、陸運、化 学、電気機器などが小安い。 日経平均はソフトバンク<9984>がけん引する格好であり、全体としては手掛けづらさ はありそうだ。為替市場では対ドル、対ユーロともに円高に振れてきており、自動車や ハイテク株などの上値の重しとして意識されそうである。ただし、ソフトバンクの強い 値動きによって投資家心理は良好であり、先高感は強いとみられる。このところは、後 場に入るとETFに絡んだ資金流入観測から強含む傾向にあることも売り込みづらくさせ よう。 また、パピレス<3641>、イーブック<3658>など電子書籍関連が動意付くなど、個人主 体による売買は引き続き活発である。循環的なテーマ物色のため資金の逃げ足も速いだ ろうが、資金回転が利いている状況とみられる。好需給環境が相対的に出遅れている銘 柄への物色にも向かわせており、結果的には全体相場の底上げにつながる展開が期待さ れる。