23日の東京市場は、狭いレンジながらもリバウンドを意識した展開が見込まれる。 22日の米国株式相場は、9月雇用統計で雇用者数が予想を下回ったことで、米量的金 融緩和の縮小が始まるタイミングがずれ込む可能性があるとして終日堅調だった。シ カゴ日経225先物清算値は大証比60円高の14770円、高いところでは14840円を付けて いる。 この流れを受けて日経平均は9月戻り高値水準を意識した展開となろう。大証225先 物の9月戻り高値は14880円であり、決算シーズンを迎えて市場参加者が限られ薄商い のなか、先物主導で戻り高値を一気に突破する可能性も意識しておきたいところ。一 方、米量的緩和縮小の時期が後ずれすることで円安には振れづらく、輸出関連への重 しとなる。 また、9月の戻り高値接近により、いったんは利益確定の動きも出やすい。特に本 格化する決算を前に、先行していた銘柄などには利益確定の売りが出やすいとみられ る。もっとも、相対的に出遅れている銘柄などへは、見直す動きもみられており、リ バランス的な動きが出てきそうである。そのほか、決算シーズン特有の幕間つなぎ的 な面もあり、出遅れ感のある低位材料株などには、短期筋の資金が集中しやすい需給 状況のようである。 (村瀬智一) [株式市場強弱材料] 強気材料 ・シカゴ225先物清算値14770円、大証比60円高 ・NYダウ反発、雇用統計を受けて量的緩和縮小懸念が後退 ・欧州株式市場、米量的緩和縮小懸念の後退で堅調 ・ドル/円、円安進行(98円12-14銭) ・ユーロ/円、円安進行(135円21-25銭) ・和食、ユネスコ機関が登録勧告で世界の文化遺産に ・NY金大幅続伸、米量的緩和縮小懸念後退に伴う余剰資金流入期待で ・LMEニッケル、大幅続伸 弱気材料 ・米9月非農業部門雇用者数、前月比14.8万人増と市場予想を下回る ・米半導体SOX指数、反落 ・バルチック海運指数、4日続落 ・東証REIT指数、反落 留意事項 ・米アップル、従来より3割軽いiPadと高精細iPad miniを発表 ・東電<9501>、調達・発注方式を見直し調達費用1000億円減 ・政府がコメ減反見直し議論、大規模生産者に競争力つける狙い ・10月月例報告、景気基調判断を据え置きへ ・NY原油先物、下落(1バレル=97.80ドル) ・米長期金利、低下(10年債利回り2.515%) ・長期金利、低下(10年債利回り0.615%) ・米MBA住宅ローン申請指数(前週分) ・米9月輸入物価指数 ・米8月FHFA住宅価格指数 ・ユーロ圏4-6月期政府債務残高 ・ユーロ圏10月消費者信頼感 ・米決算、ボーイング、キャタピラー [サポート&レジスタンス] 終値 14713 5日移動平均 14604 標準偏差+2σ 14988 レジスタンス(2) 14807 レジスタンス(1) 14760 ピボット 14701 サポート(1) 14654 サポート(2) 14595 25日移動平均 14431 基準線 14283 転換線 14250 先行スパンB 14071 100日移動平均 13942 先行スパンA 13930 標準偏差−2σ 13875 200日移動平均 13175