このようなマジメなイメージの根底には、お坊さんは戒律(かいりつ)にのっとり禁欲的な修行生活に励んでいる浮世離れした人たちという通念があるのだろう。しかし一方で、「金、酒、女は生臭坊主の三種の神器」とささやかれるように、左うちわでお金を稼ぎ、コンパニオンたちを外車で連れ回しながら、“俗”にどっぷり漬かっているというウワサも絶えない。このように「僧侶」という職業には乖離(かいり)したふたつのイメージが取り巻いている。