効果あり!でも怖い!重い片頭痛を治す最新治療法「頭に絶縁線を埋める」-アメリカ

片頭痛を持っている人の中には、薬が効かずに苦しんでいる人も多いといいます。「頭の中に埋め込んだ絶縁線で神経に刺激を与える」という方法がよく効く(70%)ことが、最新の研究で分かりました。46人の頭痛持ちの人を対象に、7年かけて行われた研究です。

多くの働く女子を悩ませる片頭痛。人によっては、我慢できないくらい痛かったり、毎日頭痛に悩まされることもあるとか。しかし、頭痛薬には飲み続けると聞きにくくなったり、副作用があるなどの弊害があります。どうすることもできず、「治まるまで待つしかない」と我慢している人も多いのではないでしょうか。

450人もの重い片頭痛患者を抱えるアメリカ。この国の麻酔科学会が、革新的な治療法を報告しています。これは、頭に細い絶縁線を埋め込んで、末梢神経に断続的に電気刺激を与えるというもの。46人の患者を対象に、7年かけて調査しましたが、安全性に問題はなく、90%の人に効果がみられたということです。

片頭痛をもった被験者たちは、2005年から2012年の間、後頭部(大後頭神経)または眉の上(眼窩(がんか)上神経)に電極を埋め込まれ、パルス刺激による治療を受けました。この間、「頭痛の頻度」「強度」「この治療への不安感」「満足度」を定期的に確認されています。

この結果、頭痛の強度の平均は、70%以上軽減したそうです。回数も、当初の月28回から14回に減少。効果を感じた人は90%にのぼったそうです。

この治療の最大の問題点は、絶縁線を埋め込むこと、電気刺激を受けること、感染症などへの「抵抗感」。テキサス大がんセンターとデューク大医療センターで教授を務めるヒュー博士によると、「執刀医の技術向上によって、抵抗感はかるくなっていくのではないでしょうか」とのこと。「これまでなすすべの無かった患者さんにとって、生活を一変させる治療と言えるのではないでしょうか」

何とも荒療治な気がしてしまいますが、劇的な効果は見逃せません。頭痛に苦しむ患者さんにとっては、うれしいニュースとなったのではないでしょうか。技術の普及に期待が高まります。

参考:Peripheral Nerve Stimulation: Promising Long-Term Treatment for Chronic Headache Sufferers
http://www.newswise.com/articles/peripheral-nerve-stimulation-promising-long-term-treatment-for-chronic-headache-sufferers