家電量販店最大手のヤマダ電機<9831、株価 - チャート>が反発し、一時17円高の279円まで買われた。15日引け後、自社株買いと13年9月中間期(4-9月)および14年3月期の連結業績予想の下方修正を発表。家電業界の業績不振は織り込み済みとみられ、自社株買いを好感したようだ。

自社株買いは、取得上限6000万株(自己株式を除く発行済み株式数に対する割合6.37%)・150億円で、取得期間は10月16日-12月20日まで。

通期の連結業績予想は、売上高を期初計画比520億円減の1兆8890億円(前期比11.0%増)、営業利益を同185億円減の274億円(同19.2%減)、純利益を同157億円減の81億円(同63.5%減)に引き下げた。

9月中間期までの段階で、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの省エネ家電を中心とした白物家電が好調に推移した一方で、テレビやレコーダーなどの映像関連が低迷し収益の足を引っ張った。映像関連商品に関しては、購入時のインチアップや4Kテレビなど高付加価値商品の販売に伴い単価の上昇は見られたものの、エコポイント制度や地上デジタル放送移行後の反動減が続いているという。ポイント関連費用をはじめとした販売管理費の削減に注力したが、ハウス関連事業をはじめとした中・長期的なソリューションビジネスに対する先行投資も同時に行ったため、売上総利益の低下を補うことはできなかった。中間期までの業績予想数値の修正を踏まえ、通期予想の修正を行った。

16日の終値は、前日比7円高の269円。