10日前場の日経平均株価は前日比113円14銭高の1万4150円98銭と3日続伸。前日の米国株式市場でNYダウが反発したことや、円相場の落ち着きを受けて、寄り付きから買いが先行。米財政協議の先行きに対する根強い警戒感や国内発の手掛かり材料不足を背景に伸び悩む場面もみられたが、中盤以降は、為替相場が円安方向に振れたことから強調展開。株価指数先物への買いも交えて上げ幅を拡大し、午前11時13分には同131円38銭高の1万4169円22銭まで上昇した。東証1部の出来高は11億4853万株。売買代金は8661億円。騰落銘柄数は値上がり1090銘柄、値下がり522銘柄、変わらず139銘柄。

市場からは「NYダウがとりあえず下げ止まったほか、為替が円安方向に振れたことで安心感から買いが入った。ただ、米財政協議の行方は楽観できない。株式市場の方向感の出づらい状況には変わりがなく、後場も為替にらみの展開となろう。なお、10月限ミニ先物・オプションの最終売買日に当たるが、仕掛け的な動きはそれ程出ないとみている」(中堅証券)との声が聞かれた。

業種別では、13年9月中間期連結予想を引き上げた大幸薬品<4574、株価 - チャート>のほか、武田薬<4502、株価 - チャート>など医薬品株、郵船<9101、株価 - チャート>、商船三井<9104、株価 - チャート>など海運株、凸版<7911、株価 - チャート>、任天堂<7974、株価 - チャート>などその他製品株が東証業種別株価指数で値上がり率上位。日産自<7201、株価 - チャート>、トヨタ<7203、株価 - チャート>など自動車株、TDK<6762、株価 - チャート>、キヤノン<7751、株価 - チャート>など電機株も堅調。個別では、14年2月期単体営業利益予想を前期比64.7%増に引き上げた東京個別<4745、株価 - チャート>、13年8月中間期連結純利益が前年同期比30.6%増となったダイセキ<9793、株価 - チャート>のほか、ドワンゴ<3715、株価 - チャート>、アーク<7873、株価 - チャート>、ライフコーポ<8194、株価 - チャート>が東証1部値上がり率上位。機器と機器をネットワークで結び情報をやり取りするサービスに参入すると報じられたソフトバンク<9984、株価 - チャート>も買われた。

半面、アイフル<8515、株価 - チャート>、オリコ<8585、株価 - チャート>などその他金融株、旭硝子<5201、株価 - チャート>、太平洋セメ<5233、株価 - チャート>などガラス・土石製品株、三井金属<5706、株価 - チャート>、住友鉱<5713、株価 - チャート>など非鉄株が値下がり率上位。個別では、13年11月期が一転赤字見通しの津田駒<6217、株価 - チャート>、13年9月中間期連結予想を引き上げも利益確定売りに押されたローム<6963、株価 - チャート>のほか、チタン工業<4098、株価 - チャート>、テイカ<4027、株価 - チャート>、ぐるなび<2440、株価 - チャート>が東証1部値下がり率上位となった。

なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が上昇した。