8日の日経平均株価は前日比58円58銭安の1万3794円74銭で寄り付いたあと、一時1万3774円95銭(前日比78円37銭安)まで下落し、その後は1万3800円近辺でもみ合っている。取引時間中での1万3800円台割れは、9月3日(日中安値1万3748円68銭)以来となる。

米国株安や円高を受け、売りが先行した。市場では、「前場中に欧州の先物売りオーダーが観測されている」(国内証券)との声が聞かれた。7日の米国株式市場では、米財政問題をめぐる与野党の交渉難航が懸念され、NYダウは大幅に反落し、1万4936.24ドル(前週末比136.34ドル安)と約1カ月ぶりの安値を付けた。8日早朝の外国為替市場では、円相場が一時1ドル=96円台半ばと約2カ月ぶりの円高水準を付け、投資家心理の後退につながっている。

業種別では、トヨタ<7203、株価 - チャート>などの自動車株や、ソニー<6758、株価 - チャート>などの電機株が下落。新日鉄住金<5401、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、商船三井<9104、株価 - チャート>などの海運株も軟調。東急不HD<3289、株価 - チャート>などの不動産株や、三菱倉<9301、株価 - チャート>などの倉庫運輸株も売られている。国際帝石<1605、株価 - チャート>などの鉱業株や、JAL<9201、株価 - チャート>などの空運株も値を下げている。個別では、東証が8日売買分から委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)に引き上げたチタン工業<4098、株価 - チャート>がウリ気配スタート。13年8月中間期ならびに14年2月期の連結業績予想を下方修正したヤマダSXL<1919、株価 - チャート>や、13年9月中間期ならびに14年3月期の連結業績予想を下方修正したメルコ<6676、株価 - チャート>も値を下げている。

半面、東電<9501、株価 - チャート>などの電力株が上昇。三井住友<8316、株価 - チャート>などの銀行株もしっかり。個別では、13年9月中間期の連結最終損益が一転黒字、8期ぶり復配見通しが伝えられたOKI<6703、株価 - チャート>が上昇。13年9月期の連結業績予想を上方修正したFPG<7148、株価 - チャート>や、Vコマース<2491、株価 - チャート>、アスクル<2678、株価 - チャート>なども値を上げている。

東証寄り付き前段階での主要外国証券経由の注文動向は、「6社ベースで、売り1880万株、買い2960万株で、差し引き1080万株の大幅買い越し」(外資系証券)。午前9時23分時点の東京外国為替市場は、1ドル=96円台後半(前日終値は1ドル=96円91銭-92銭)、1ユーロ=131円台前半(同1ユーロ=131円60銭-64銭)で取引されている。