「シライ」着地ピタリ 17歳のひねり、世界を魅了

(5日、世界陸上選手権)

 【金島淑華】観客の視線を一身に浴びて、最終演技者の白井が金メダルに向かって助走する。予選で成功させ、「シライ」の名がついた新技の後方伸身宙返り4回ひねり。「余裕がありすぎた」という着地はピタリ。「勝ったと思った」。すぐさまガッツポーズが出た。

 ゆかのスペシャリストには、脚力を生かした高い宙返りで高得点を狙う選手が多い。だが、白井は違う。縦に2回以上回る宙返りを一つも入れていない。ひねりの多さで勝負できるからだ。「僕も結構ひねるほうだけど、健三はひねりすぎて気持ち悪い」。内村が独特の表現で称賛するほどの優れた技術を持つ。160センチ、51キロの小さな体をこまのように速く回転させ、合計で20回以上もひねった。

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