米証券業金融市場協会(SIFMA)のマネジング・ディレクター、ロブ・トゥーミー氏は4日、米国がデフォルト(債務不履行)に陥る公算は小さいとの見方が依然優勢であるものの、米金融機関がデフォルト発生に備えた用意を進めていることを明らかにした。

トゥーミー氏は、米国債がデフォルトに陥った場合でも、取引プラットフォームが取引を処理することができるような方策を策定したと語った。

SIFMAが想定する手順では、米財務省がデフォルトに陥る前日の夜に支払いが1日遅れる旨を発表し、金融機関はそれに基づきシステムの調整を行う。

財務省がデフォルトの発表を怠ると、世界の取引システムは米国債がデフォルトしていないものとみなし処理を続ける。そうなった場合、デフォルトした債券はシステムから消失し、売買、もしくは担保として使用できなくなる。

同氏は記者団との電話会議で「一連の手順が整いつつある」と語った。