4日前場の日経平均株価は前日比61円67銭安の1万4095円58銭と3日続落。寄り付きは、米国株安や円高を受け、売りが先行した。その後、円伸び悩みで下げ渋る場面もあったが、円が再び強含むとともに株価指数先物にまとまった売り物が出て下げ幅を拡大。午前10時4分には、この日の安値となる1万3944円27銭(前日比212円98銭安)まで下落した。売り一巡後は円が弱含むにつれ買い戻しや押し目買いを誘い、引けにかけて下げ渋りの流れとなった。東証1部の出来高は12億9005万株。売買代金は9335億円。騰落銘柄数は値上がり344銘柄、値下がり1307銘柄、変わらず99銘柄。

市場からは「消費税アップを決めて以来、さえない展開が続いている。経済対策に新鮮味はなく、その一方で米財政問題の影響を受け、投資家心理も上向かない。きょうの一時1万4000円台割れで目先下値になれば良いが、調整が続くようなら、9月初めの『マド』(2日高値1万3613円-3日安値1万3748円)が意識されてくる」(中堅証券)との声が聞かれた。

業種別では、ブリヂス<5108、株価 - チャート>、浜ゴム<5101、株価 - チャート>などのタイヤ株が下落。東電<9501、株価 - チャート>、中部電<9502、株価 - チャート>などの電力株や、JAL<9201、株価 - チャート>などの空運株も軟調。JFE<5411、株価 - チャート>、日新鋼HD<5413、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、LIXILG<5938、株価 - チャート>、リンナイ<5947、株価 - チャート>などの金属製品株も安い。第一生命<8750、株価 - チャート>、東京海上<8766、株価 - チャート>などの保険株や、野村<8604、株価 - チャート>、大和証G<8601、株価 - チャート>などの証券株も値を下げた。三菱地所<8802、株価 - チャート>、東急不HD<3289、株価 - チャート>などの不動産株も売られた。トヨタ<7203、株価 - チャート>、富士重<7270、株価 - チャート>などの自動車株や、パナソニック<6752、株価 - チャート>、GSユアサ<6674、株価 - チャート>などの電機株もさえない。

個別では、13年8月中間期の連結営業・経常利益予想を下方修正したCVSベイ<2687、株価 - チャート>が下落。鉄建<1815、株価 - チャート>、チタン工業<4098、株価 - チャート>、冶金工<5480、株価 - チャート>などの下げも目立った。

半面、次世代タッチパネルを台湾企業と共同開発する日写印<7915、株価 - チャート>や、大日印<7912、株価 - チャート>などのその他製品株が上昇。伊藤忠<8001、株価 - チャート>、住友商<8053、株価 - チャート>などの卸売株もしっかり。個別では、13年8月中間期の連結決算で営業利益12.3%増、あわせて自社株買いを発表したイズミ<8273、株価 - チャート>や、エチレン生産設備2000億円超を受注と伝えられた日揮<1963、株価 - チャート>が上昇。ボルテージ<3639、株価 - チャート>、TAC<4319、株価 - チャート>、イオンファン<4343、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。