日経平均は小幅に下落。16.74円安の14153.75円(出来高概算12億6000万株)で前場 の取引を終えた。前日に300円を超える下げとなった反動が期待されていたが、米株安 のほか円相場が円高に振れていることが重しに。寄り付き直後には先物主導で一時 14082.31円まで下げ幅を広げる局面もみられた。 しかし、円相場が若干円安に振れてきているほか、利食いが先行したソフトバンク <9984>がプラスに転じるなど、底堅さも意識されている。富士重<7270>、トヨタ<7203> など輸出関連の一角も切り返すなか、日経平均は小幅な下げにとどまっている。また、 個人主体による材料株物色は活発であり、東証1部の騰落銘柄は高安拮抗、規模別指数 では小型株指数のみがマイナスであり、大型、中型株指数はプラスだった。セクターで は精密、電力ガス、陸運、鉄鋼、非鉄、海運などがしっかり。半面、保険、石油石炭、 不動産、ゴム製品、化学などが冴えない。 日経平均はファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>などの弱い動きもあっ てマイナスではあるが、ソフトバンク<9984>が切り返すなど、底堅さが意識される。構 成銘柄の騰落についても、値上がり、値下がりが拮抗している状況。米政府機関の閉鎖 や債務上限問題などから積極的には手掛けづらい状況が続くとみられるが、一先ず落ち 着きはみられている。そのなかで、材料系の銘柄への物色は活発のようである。やや日 替わり的な物色にも映るが、循環的な売買によって地合いはそれ程悪くないとみられ る。 また、前日に大幅に調整した銘柄なども資金回転が速いため、その後の切り返しなど も散見されている。テーマ性の銘柄などは押し目買い意欲も強く、しばらくは材料系の 銘柄の循環物色で乗り切りたいところである。また、ソフトバンクの切り返しは、市場 のムードを明るくさせよう。ファーストリテイリングがプラス圏に浮上してくるようだ と、日経平均の反転も意識されてくる。