3日の東京市場は神経質な相場展開が続きそうである。2日の米国株式相場は、ADP 雇用報告が予想を下回ったほか、政府機関の一部閉鎖が続いていることが嫌気され た。シカゴ日経225先物清算値は大証比5円高の14195円と落ち着いた動きではある が、2日の日経平均は300円を超える下げとなったことを考慮すると、戻りの鈍い展開 が見込まれる。 また、円相場は1ドル97円40銭辺りでの推移となるなか、2ヶ月ぶりの1ドル96円台 突入ともなれば、嫌気売りを誘う可能性もある。シカゴ先物のほか大証225先物のナ イトセッションでは安いところで14030円まで下押す局面もみられており、売り仕掛 け的な動きが出てくる可能性がある。神経質な相場展開のなかでは指値も入りづら く、薄商いの中を先物主導によるプログラム売買の影響を受けやすいだろう。 物色の流れとして、引き続き指数インパクトの大きいソフトバンク<9984>の動向に 関心が集まりやすい。その他は、材料系の銘柄での短期的な値幅取り狙いの流れが中 心になりそうだ。テーマ性では中国からのPM2.5が九州に到達する可能性から、衛生 関連など。また、老人ホームや病院など介護・医療施設に運用対象を限定した不動産 投資信託(REIT)が来年にも初めて上場すると報じられている。シップヘルスケア <3360>など介護・医療関連への物色も意識されよう。 (村瀬智一) [株式市場強弱材料] 強気材料 ・シカゴ225先物清算値14195円、大証比5円高 ・ユーロ/円、円安進行(132円26-30銭) ・伊レッタ政権信任へ、政局リスク後退で伊株式市場は上昇 ・NY金反発、リスク回避的な資金シフトで買い優勢に ・バルチック海運指数、反発 弱気材料 ・米9月ADP全米雇用報告、16.6万人増と市場予想を下回る ・NYダウ反落、ADP雇用報告を嫌気 ・米半導体SOX指数、下落 ・欧州株式市場、米政府機関閉鎖に対する警戒感から軟調 ・ドル/円、円高進行(97円40-42銭) ・東証REIT指数、続落 留意事項 ・医療介護REIT上場へ、来年に三井住友銀行など ・米政府機関閉鎖で経済指標の公表見送りへ ・NY原油先物、反発(1バレル=104.10ドル) ・米長期金利、下落(10年債利回り2.621%) ・長期金利、下落(10年債利回り0.640%) ・LMEニッケル、横ばい ・対外対内証券売買(先週) ・日銀政策委員会、金融政策決定会合(4日まで) ・中国9月非製造業PMI ・米9月チャレンジャー人員削減数 ・米新規失業保険申請件数(先週) ・米8月製造業新規受注 ・米9月ISM非製造業景気指数 [サポート&レジスタンス] 終値 14170 5日移動平均 14534 標準偏差+2σ 15126 レジスタンス(2) 14739 転換線 14466 レジスタンス(1) 14455 ピボット 14285 25日移動平均 14218 100日移動平均 14013 基準線 14003 サポート(1) 14000 先行スパンA 13837 サポート(2) 13830 先行スパンB 13685 標準偏差−2σ 13311 200日移動平均 12884