<為替> ユーロ/ドルが上昇。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、必要なら追加措置を講じるとしながらも、当面は現行の金融政策を維持する姿勢をあらためて表明したことが支えになった。ドルは、米国内の政治対立が一部政府機関の閉鎖につながっている事態が嫌気されて全般的に下落した。

ロイターのデータによると終盤のユーロ/円は0.2%安の132.22円。円は市場が不安定な状況に陥ると避難通貨として買われる傾向があるが、対ユーロではドラギ総裁の発言後に上値が抑えられた。

<債券> 国債価格が上昇。前日から始まった政府機関の一部閉鎖が長引くのではないかとの懸念がくすぶるなか、予想を下回る雇用関連統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)が当面、量的緩和の縮小に踏み切らないとの見方が広がった。

<株式> 反落。2日目に入った政府機関の一部閉鎖が長期化するとの懸念が重しとなった。オバマ大統領はこの日夕方、連邦債務上限引き上げと政府機関の再開に向け、与野党の議会幹部と協議を行う。

<金先物> 大幅反発。政府閉鎖により量的緩和の縮小開始が遅れるとの見方や、債務上限引き上げ問題をめぐる不透明感も重なり、相場は午前の段階で大きく上昇。ショートカバーや安値拾いの買いを集め、前日の下落幅の大半を帳消しにした。

<米原油先物> 4日ぶりに反発。寄り付き後に弱含んだが、すぐに切り返した。外為市場でドル売り・ユーロ買いが急速に進んだことで、ドル建ての原油相場に割安感が広がった。

カナダのパイプライン運営会社トランスカナダのパイプライン「キーストーンXL」のクッシングとメキシコ湾を結ぶ南部区間の建設工事が、10月末までに完了し年内に稼働すると報道され、クッシングからの原油輸送が加速し在庫が減少するとの思惑から地合いが強まった。