グリーの業績は苦戦が続いている。
8月中旬に発表した2013年6月期決算は、売上高が前期比3%減の1522億円、営業利益が
同41%減の486億円だった。
不採算タイトルの減損処理を行ったことで、第4四半期(2013年4~6月期)には上場来初の
最終赤字(3億円)に転落。海外開発拠点の閉鎖などリストラに着手しはじめていた。

振り返れば、グリーの業績のピークは、「コンプガチャ騒動」が起こる直前の2012年6月期の
第3四半期(12年1~3期)だった。スマートフォンがブームになる前には、ガラケー上の
ゲームプラットフォームで大きな収益を上げることができた。
しかし、コンプガチャ騒動と相前後して、猛烈な勢いでスマートフォンが普及していく。
その流れの中で、グリーやモバゲー(ディー・エヌ・エー)のプラットフォームを通さない
「パズル&ドラゴンズ」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)など、
ネイティブアプリと呼ばれるゲームが増えてきたこともあり、劣勢を強いられるようになった。

グリーと同様のゲームプラットフォームビジネスを展開する競合のディー・エヌ・エーも、
今期(2014年3月期)は2005年2月の上場来初の営業減益に沈む可能性がある。