大阪ガス<9532.T>は30日、住友商事<8053.T>が100%出資する英国水道事業会社の持ち株会社「サミット・ウォーター・ユーケー(SWUK)」の株式50%を英国子会社が約140億円で取得することに合意したと発表した。日本の都市ガス事業者が海外で水道事業に参画するのは初めて。
大ガスは主力の都市ガス事業のほか、環境・非エネルギー分野での事業拡大にも注力する。水道事業は、導管の維持管理などで都市ガス事業と親和性があるほか、「安定的なキャッシュフローも見込める」(大ガスの川本健二執行役員)と判断し、出資を決めた。
SWUKが100%出資する水道事業会社「サットン・アンド・イースト・サリー・ウォーター(SESW)」社は、ロンドン南東部地域の約28万世帯(人口約67万人)に上水を供給している。SESWの2013年3月期の売上高は5880万ポンド(約88億円)。営業利益は10億円程度という。
住友商は水ビジネス事業強化の一環として、今年2月にSWUKに出資。その後、環境・非エネルギー事業の拡大を目指す大ガスが共同事業の展開を住友商に打診した。