30日後場の日経平均株価は、前週末比304円27銭安の1万4455円80銭と大幅続落して取引を終了した。終値ベースで1万4500円台を割り込むのは、17日の1万4311円67銭以来、2週間ぶり。為替相場でドル・円相場が1ドル=97円後半と前週末に比べ円高・ドル安に振れたことで、一時334円25銭安の1万4425円82銭まで下げる場面がみられた。売り一巡後は、為替相場が落ち着いた動きとなったことや上海株式市場が堅調に推移したこともあり、下げ幅をやや縮小した。東証1部の出来高は27億903万株、売買代金は1兆8942億円だった。騰落銘柄数は値上がり302銘柄、値下がり1376銘柄、変わらず69銘柄だった。
市場では、米国の予算問題や量的金融緩和策縮小の行方などの不透明感があるものの、下げ幅を縮小する展開になるなど「NY離れとなりそうな動きを示しており、今後は底堅い展開が想定される」(中堅証券)との見方があった。
業種別では、新日鉄住金<5401、株価 - チャート>、JFE<5411、株価 - チャート>など鉄鋼株、郵船<9101、株価 - チャート>、商船三井<9104、株価 - チャート>など海運株が下落。大和証G<8601、株価 - チャート>、野村<8604、株価 - チャート>など証券株やアイフル<8515、株価 - チャート>やアコム<8572、株価 - チャート>などその他金融株も安い。浜ゴム<5101、株価 - チャート>、洋ゴム<5105、株価 - チャート>などゴム株、東京海上<8766、株価 - チャート>、T&DHD<8795、株価 - チャート>など保険株も売られた。三菱UFJ<8306、株価 - チャート>、みずほ<8411、株価 - チャート>など銀行株、トヨタ<7203、株価 - チャート>、いすゞ<7202、株価 - チャート>など輸送用機器株も軟調だった。
個別では、前週末27日に年初来高値を更新した新日鉄住金<5401、株価 - チャート>、愛知鋼<5482、株価 - チャート>が利益確定売りに押された。JPモルガン証券が前週末27日付で投資判断を「オーバーウエート」(強気)から「ニュートラル」(中立)に引き下げたサンケン<6707、株価 - チャート>が急反落し、東証1部値下がり率トップとなった。半面、日本経済新聞の電子版はNTTドコモ<9437、株価 - チャート>とスクエニHD<9684、株価 - チャート>が、「ドラゴンクエスト」の最新作をスマートフォン(多機能携帯電話)向けに配信すると報道。スクエニHDは一時93円高の1600円ちょうどまで買われ、25日に付けた年初来高値1591円を更新した。東証業種別株価指数は33業種のうち、値下がり32業種、値上がりが1業種だった。