24日の米国株式市場はダウ平均とS&P500が続落。米政府機関の閉鎖をめぐる 不安が相場の圧迫要因となった。

先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的金融緩和の縮小が見送られ、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策をめぐる先行き不透明感はなお強いが、米債務上限問題での米議会の動きにも焦点が当たるようになった。

上院共和党では保守系ティーパーティー(茶会党)の一部議員が予算案審議で議事妨害(フィリバスター)戦略を採るよう主張したが、マコネル院内総務ら幹部は賛成しない方針を示した。しかし政府機関閉鎖の可能性は残っており、来週閉鎖が回避できるかは土壇場での決着となりそうだ。

米金融市場では米政府機関が閉鎖しても期間は短く、市場に深刻な影響を与えることはないとの見方が一般的だが、ボラティリティは高まると予想されている。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチーフ・インベストメント・ストラテジスト、マーク・ラスチニ氏は「(量的緩和縮小を見送った)FRBの決定発表の後、大幅に上昇する局面があったが、相場上昇を裏付ける経済指標の発表がなく、マクロなイベントを待っている状態だ」と指摘。「債務上限問題の期限が近付いていることなどが全体的に影響している」とした。

ダウ工業株30種<.DJI>は66.79ドル(0.43%)安の1万5334.59ドル。

ナスダック総合指数<.IXIC>は2.97ポイント(0.08%)高の3768.25。

S&P総合500種<.SPX>は4.42ポイント(0.26%)安の1697.42。

JPモルガン・チェース<JPM.N>が2.2%下落、ウェルズ・ファーゴ<WFC.N>が1.4%下げるなど、銀行株が安い。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手の米フェイスブック<FB.O>は2.7%上昇し、ナスダック指数を下支えした。中国・上海で計画される自由貿易試験区(FTZ)で、フェイスブックや短文投稿サイト運営の米ツイッターなどのウェブサイトの閲覧が解禁されるとの香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道を好感したほか、シティグループが同銘柄の投資判断を「バイ」に引き上げたことも材料視された。

住宅株指数は<.HGX>は1.5%高。好決算を発表した住宅建設のレナー<LEN.N>が4.3%上昇し、同業のKBホーム<KBH.N>も同じく4.3%上げた。

東京エレクトロン<8035.T>との経営統合を発表したアプライドマテリアルズ<AMAT.O>は9.1%急騰した。

ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は約60億株と、年初来の1日平均の約63億株を下回った。

騰落比率は、ニューヨーク証券取引所とナスダックとも約1.2対1だった。